賃貸住宅で「おいしい水を飲みたい」「美容や健康のために水質にこだわりたい」と考え、蛇口から給水するタイプの浄水器の設置を検討する方は少なくありません。しかし、いざ浄水器を設置しようとしたところ、蛇口に部品を装着できずに困るケースも多いようです。蛇口から給水するタイプの浄水器が設置できないおもな原因は、蛇口の形状やサイズにあります。本記事では、浄水器が設置できない蛇口の形状・サイズや、賃貸住宅でも取り入れやすい代替案などについてわかりやすく解説します。賃貸住宅での浄水器の取りつけで悩んでいる方は、参考にしてください。賃貸住宅で浄水器がつけられない原因とは蛇口から給水するタイプの浄水器には、大きく分けて「蛇口直結型」と「据え置き型」の2種類があります。どちらも基本的に工事せず設置できる点が魅力です。一方で、設置できないケースも存在し、そのおもな原因は「蛇口の形状」と「蛇口のサイズ」にあります。ここでは、それぞれの原因について具体的に解説します。蛇口の形状蛇口から給水するタイプの浄水器の設置可否は、蛇口の形状や仕様が浄水器の部品と適合するかによって決まります。一般的に、浄水器の部品を装着できる可能性が高い蛇口は以下のとおりです。【取りつけができる蛇口のおもなタイプ】先端に泡沫金具があり、その金具を外せる蛇口(内ネジ・外ネジどちらでも可)先端がストレートな蛇口先端が膨らんでいる丸型蛇口これらの蛇口以外は、蛇口から給水するタイプの浄水器を設置するのは難しいでしょう。特に以下のタイプの蛇口は、一般的な浄水器の部品と形状が適合しない、センサーに干渉して誤作動・故障するなどの理由から、取りつけに対応している浄水器があまり見られません。【取りつけができない蛇口のおもなタイプ】外形が四角や楕円の蛇口シャワーつき蛇口 センサーつき蛇口 上記の蛇口の場合は、のちに紹介する「浄水器が取りつけられないときの3つの方法」を検討しましょう。蛇口のサイズ浄水器の取りつけ可否には、蛇口のサイズも重要です。先端にネジ構造のある蛇口であっても、ネジ径が合わない場合は取りつけられません。また、先端がストレートな蛇口の場合でも注意が必要です。先端の長さが10mm未満、直径が13mm未満または24mm以上だと、取りつけられないことがあります。対応サイズは商品ごとに異なるため、購入前に必ず仕様を確認しましょう。浄水器のメーカーによっては、公式サイトで対応している蛇口の種類や品番を公開しています。実際に使用している蛇口のメーカー名や品番で取りつけ可否を確認すると安心です。サイズが合わない場合、水漏れや破損の原因になるため、無理に取りつけるのは控えてください。賃貸住宅で浄水器をつける際の注意点賃貸住宅では、無断で設備を変更する行為が契約違反に当たる可能性があります。蛇口に部品を取りつけるタイプの浄水器も設備変更に該当するため、設置前に契約内容の確認が必要です。設備変更については、賃貸借契約書などの禁止事項欄などに記載されていることが一般的です。賃貸住宅によっては、入居のしおりに記載されている場合もあります。たとえ明確な記載が見当たらない場合でも、設置前には賃貸住宅管理会社(以下、管理会社)や賃貸オーナーに必ず確認しましょう。また、賃貸住宅では、退去時に原状回復が求められます。原状回復とは、入居者の故意や過失、通常の使用を超える使い方によって生じた破損・損耗などを入居時の状態に戻すことです。浄水器の取りつけが原因で設備に傷がついた場合や、取り外し時に配管・蛇口を破損した場合などは、原状回復費用(修繕費)の負担対象になる可能性があるため、注意しましょう。困りごとを避けるためのポイント事前確認:工事の有無に関わらず、浄水器をつける前に管理会社や賃貸オーナーに確認する記録を残す:あとからの費用負担や困りごとを避けるために、書面やメールで可否を残しておく取り決めの明確化:了承を得た場合でも、撤去方法や原状回復の範囲、費用負担について事前に明確にしておくこうしたポイントを押さえることで、快適な水質環境を整えながら、退去時の困りごとも回避できるでしょう。浄水器が設置できないときの方法蛇口から給水するタイプの浄水器は、蛇口の形状やサイズによって設置できないことがあります。また、賃貸住宅では契約内容によって、浄水器の取りつけ自体が認められていないケースもあるため、事前の確認が欠かせません。一方で、蛇口に部品を取りつける浄水器が使えない場合でも、水質環境をより良くすることは可能です。賃貸住宅で取り入れやすい代替案としては、手軽に始められる「ポット型の浄水器」や、温水もすぐに使える「ウォーターサーバー」などが挙げられます。ここからは、それぞれの方法の特徴と、メリット・デメリットを紹介します。ポット型の浄水器を使う手軽に賃貸住宅でも取り入れやすい浄水方法として、ポット型の浄水器(浄水ポット)があります。ポット型の浄水器は、カートリッジが入ったポットに水道水を入れるだけで、1~2リットル程度の浄水を作ることができます。部品を取りつける手間なく購入後すぐに使える、冷蔵庫に入れて保管できる、持ち運べるといった点が大きなメリットです。また、本体は1,000〜5,000円程度と、部品の取りつけが必要なほかの浄水器と比較して初期費用が抑えやすい浄水方法です。一方で、1~4ヵ月ごとにカートリッジの交換が必要、浄水できる量が限られる、水道水を入れてから浄水になるまでに3~5分程度かかるといったデメリットもあります。ウォーターサーバーを使う蛇口から給水するタイプの浄水器が設置できない場合、ウォーターサーバーを導入するのも一案です。ウォーターサーバーは、定期的に配送されるミネラルウォーターを本体にセットして使用するタイプのほか、最近では水道水をタンクに注いでろ過するタイプもあります。冷水だけでなく温水もすぐに使えるため、ミルクを飲む小さなお子さんがいるご家庭では特に便利に感じられるでしょう。ミネラルウォータータイプの場合は、予備のボトルを災害時用の備蓄水として活用できる点も魅力です。ただし、設置スペースやボトルの保管場所の確保が必要なうえ、サーバーレンタル代や電気代などのランニングコストは、浄水器と比べて多くかかります。まとめ蛇口に部品を取りつけるタイプの浄水器は、蛇口の形状やサイズによって設置できないことがあります。特に、四角や楕円の外形をした蛇口や、シャワーやセンサーつきの蛇口は対応している浄水器があまり見られません。しかし、蛇口に部品を取りつけるタイプの浄水器が設置できない場合でも、いくつかの代替案があります。賃貸住宅で導入できる代替案としては、初期費用が安い「ポット型の浄水器」、温水もすぐに使える「ウォーターサーバー」がおすすめです。それぞれにメリットとデメリットがあるため、ご自身のライフスタイルや予算に合わせて選びましょう。なお、賃貸住宅の契約内容によっては、既存設備に手を加える浄水器の設置を禁止している場合があります。困りごとを避けるためにも、浄水器を設置する際は事前に管理会社や賃貸オーナーへ確認したうえで、無理のない方法を慎重に検討することが大切です。本記事を参考にご自身に合った方法を見つけて、水質環境をより快適に整えましょう。v